【怨念・呪術話】見せてはいけない洞窟【#恐怖体験】【#怖い話】【#夏のホラー冬のホラー】

友人が離島出身である事を知り、その離島に海水浴がてら行きたいと持ちかけると、友人は二つ返事でOKしてくれた。
せっかく長い移動時間をかけるのだからと、友人宅への長期滞在を勧めてくれた。
着いて数日は、言葉に甘えてのんびりと友人宅でごろごろし、田舎の夏を楽しむだけの日々を過ごしていた。
外には夏らしい爽快な景色がただ広がっていて、それだけでリゾート気分を楽しめていた。
だが、やはりそれでも数日で飽きてくる。
やっぱり本目的の海へ入りたくなり、なかなか海岸に案内してくれない友人にしびれをきらして催促をした。

「ああ、そうか」と忘れてでもいたように友人は言い、じゃあ案内してやるよと準備を促した。
道かどうかも定かでない獣道を友人が歩きそれについていく。
海はまだ見えない。
ふと、友人は振り返ると、「そういえば面白い物があるんだよ」と言った。
案内されたところは洞窟だった。

狭いところと暗いところがあまり好きではないから、内心迷惑だったが、友人が自分の生まれた島の名所(?)を折角案内してくれているのだ思うと、申し訳なくて入りたくないとは言えなかった。

洞窟といっても天井の一部が吹き抜けていて、そこから空が見えている。
真っ暗なわけではなかった。
だから友人が指を指している奥に不動像というのか、そうした仏像みたいなものを見ることができた。
その像と目があった気がした。
薄暗いし、岩の合間から見ていて、直視したわけではないからはっきりとしなかったが、なんだかずっとこちらを見ている気がする!?

「面白いだろ?」笑うように友人が言ったが、正直、面白いというより気持ちが悪い。
本当にずっとこちらを見ていていないか?
さっきは洞窟の入り口の方に顔を向けていたけれど、今はこちらに顔が向いているような、、、と混乱していると、「まだ作って1年ちょっとだから固まっていないんだよ。面白いだろ?」と友人が言った。

「こういうのってなかなか見れないだろ?まあ、1年経っているから動けてもあれくらいだ」と言う。
友人の言葉に、ますます混乱した。
気のせいでなく、やっぱり動いているのか?と考えるとたまらない寒気に襲われた。
しかし、それを確認するだけの勇気がない。

「神様かなにか?」と聞いたら、そうとのこと。

「本当は島の外の人には見せちゃいけないんだけれどね。というか俺がみだりに入ってもまずい。だからあんなに怒っている」と友人は付け加えた。
って、怒っているの!?かなりまずいのでは?と慌てると、「だから、怒らないと動かないし、動いているのを見せたかったんだから、怒らせないと意味がないだろ」とのこと。

それを聞いて、私は怒っている神様に対してと同じくらい友人に恐怖を感じた。

友人に宥められながら、海に行った。
海で青空のもと磯遊びをしながら友人と話した。
友人が言うには外の人に見せたのは今回が初めてではないとのこと。
同じように怒っていたが大丈夫だったらしい。
信仰心とはなんぞや、という疑問を持ったが、真夏の海は奇麗で怖さも少し薄れた。

友人の言う通り、「罰」だとかそういうものは特に何もなく、旅行を終えた。

しかし、つい1週間前、夢を見た。

家の窓を開けるとあの仏像みたいな像がいるという夢だ。
あっと驚いたところで夢が覚めたが気持ちの良いものではない。
さっそく、友人に電話をしたがなかなかつながらない。
何度目かにようやくでつながると、友人は疲れた声をしていた。
友人によると「それは、夢じゃないかもしれない」らしい。
今、島は例の神様(仏像みたいな像)が動いたということで大騒ぎらしい。
正確に言えば目に見えて動いているわけではないらしい。
しかし、一歩踏み出したとのこと。
よっぽど怒りが強かったんだろうな、と友人は言った。
今、沈めの祭りをしているらしい。

それから数日、私はあの像がきている気がして、怖くて自分の部屋のカーテンを開ける気がしなかった。
しかし、よくよく考えてみればこれだけ時間をかけて動けたのはたかだか一歩だ。
広い大海原を渡りここまでたどり着くのにどれくらいかかるだろう。
あの仏像みたいな像が海を泳いでいる姿を想像すると、少し笑えた。

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