【#ゾッとする話】【#怖い話】【#怪談】土間の母ちゃん

【#ゾッとする話】【#怖い話】【#怪談】土間の母ちゃん

162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 05:12:43.35 ID:pSYK1Rr2O
  松谷みよ子「現代民話考」にでていた話。
  終戦から幾らもたってない頃と思われます。
  当時の家は、台所が土間のままってのいうのも多かったんですね。
  記憶を頼りに書いてるので細部はちがうかも。
  タクシー運転手の奥さんが、まだ五才になったばかりの子を残して亡くなった。
  父親は仕事ででかけている時間が長く、そのあいだ隣の家に子どもを
  預けていたのだけれど、深夜になっても帰ってこないのものだから、
  親切で面倒をみていた隣人もさすがにしびれを切らして、子どもを
  ひとりの家に帰してしまうことも多かった。
  子どもは寂しくて、父親が帰ってくるまで、親の名を呼んで泣いていたそうだ。
  ある晩、子どもの泣き声がぴたっと止まり、笑い声が聞こえてきた。
  隣人は、「ああ父親が帰ってきたのだな」と納得したのだけど、
  そのしばらくあとに父親の帰宅する音が聞こえてきて、
  「父ちゃんおかえり」と子どもが出迎えている。
  そうした夜が何晩かつづいて、不審になった隣人はある晩、子どもの様子をみにいった。
  子どもは、暗い部屋でひとりで喋っては笑っている。
  その様子が、だれかと話しているもののようなので、翌日、父親にそのことを話した。
  父親は、子どもに毎晩だれと話しているのか、とたずねた。
  「母ちゃんだよ。おいらが寂しくて泣いてると、母ちゃんがきて、だっこしたり、頬ずりしたりしてくれるの」
  「それで母ちゃんはどっから入ってくるんだ?」
  子どもは、土間の縁側を指さした。

  「あの下から、にこにこしながら 這ってでてくるよ」

  それから父親は仕事をかえて、早く帰宅するようになったそうだ。

【転載元】
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1243177291/