【心霊・幽霊話】霊感少女はあてにならない【#恐怖体験】【#怖い話】【#夏のホラー冬のホラー】

学生の頃の話。

院長の脱税だかで閉まってそのまま放置となっていた廃病院がある。
最近周りにロープが張られたのでとうとう解体が決まったらしいと、慌てて肝試しに行くことにした。

男三人と女二人。
女のうち一人は自称霊感少女。

夏場の午前3時スタート。
周りはまだ暗いが帰りは夜が明ける頃にした。

ドキドキしながら3階建ての建物内を歩いたが、特にこれと言ったことはなく少々拍子抜けだった時、友人の携帯が鳴った。

パッパッパラッパ、ウゥッ!(なんかのジャズ?)
アホみたいに陽気なメール音の、ウッ!の時に合わせるように大きな音がした。

正体は置いておかれていた一斗管がぐしゃっと凹んだ音。

流石にビビったが霊感少女が震えながら言いだした。

「ここにいる霊はアメリカ人で不慮の病気でここで死んだ人なの。国で好きだった音楽が流れてとても喜んでいる。楽しそうで参加したいみたい。だからもっと楽しませればきっと成仏してくれるよ」

いつもなら笑い飛ばすのだが確かに缶が凹んだのを見たから皆信じ切ってしまった。

そうだ成仏させてやろう、楽しませれば呪われないよ!と妙なテンションでパッパッパラッパ!ウッ!を大合唱。

そのウッ!の度に一斗缶ほどじゃないけど、何かしら参加してくれてなんだか盛り上がった。
十数回くらい繰り返したところで幽霊の参加が途絶えた

「幽霊さんがありがとうって言ってる・・・」と霊感少女が涙ながらに言って皆でしんみりとしてしまった。

「たまにはこんな人助けも良いなってもう人じゃないか」

軽口を叩きながら出口に向かった時、低いおっさんの声がした。

「うるせえ」

皆で悲鳴を上げて一斉に逃げ出した。

外に出てみると4時半。
夜が明けて明るかった。

建物内を歩いていた時にはまだ懐中電灯を使っていたのに、片側は窓ガラスで外の明かりに気付かないわけない。
更に怖くなって皆無言で帰った。

声はそれ以上追いかけてくることも、誰かが呪われることもなかったが、今になればちょっと理不尽だ。
最初にやりだしたのはお前だろう。

それ以後霊感少女の言う事は信用しないことにした。

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