【心霊】おじいちゃんが傍にいる|夏のホラー、冬のホラー

当時、高校生だった私はまだ実家に住んでいました。
うちの実家は古い建物で、木造の二階建てです。
階段を登ると床がきしみ、『ギッギッ』という音がします。

これはおじいちゃんが亡くなってからしばらくした時の話です。

私の部屋は二階だったので、よく自分の部屋で過ごしていました。
大学受験を控え、自分の部屋で勉強する事が多かったからです。

両親は仕事で不在の時が多かったので、一人で実家に居る事がほとんどでした。
すると、いつも受験勉強をしている下のリビングで物音がしていました。

古い家なので、「またネズミかな~」ぐらいに考えていました。
しかし、ネズミにしては人間が床を歩く音がするので不自然だなと感じていました。
その時は、受験勉強が忙しくあまり気にしていませんでした。

しかし、それからしばらく経っても一階からの物音は止まず、そのうち階段を登る『ギッギッ・・・』という音がするようになりました。

最初のうちは、泥棒?!と不安に感じ、部屋を出て階段付近を確認しましたが誰もいません。
そこで初めて、「霊かなぁ・・・」と疑うようになりました。

受験勉強の疲れもあったのか、その時期は金縛りに多くあいました。
金縛りといえば、夜ベッドで寝ている時というイメージがありますが、私の場合は勉強机で居眠りしている時、勉強疲れで床に寝てしまっている時など、昼・夜関係なく頻繁に起きました。
金縛りに遭っていたのにも関わらず、怖いという気持ちはなく、不思議と誰かが何かを私に伝えたいのかな・・と感じていました。

誰もいないはずの実家のその物音が、おじいちゃんだと確信した出来事がいくつかあります。

一つは、一階の部屋に行くと、おじいちゃんの匂いがするのです。
懐かしくて、なんだか嬉しくて・・・涙が出てきました。

そして二つ目は、おじいちゃんの大好きだった相撲がテレビ放送する時間帯は、決まってリビングから物音がするのです。
おじいちゃんがいつものように冷蔵庫からサイダーを取り出して、こたつに座ってテレビをつける音が、二階にいる私にも鮮明に聞こえてきます。

怖いという気持ちはなく、なんだか懐かしく嬉しく、亡くなってからあまり思い出さなくなっていたおじいちゃんの事をよく思い出すようになりました。

それから私は心の中でおじいちゃんに話しかけるようになりました。
「おじいちゃんと、小さい頃動物園に行って楽しかったよね」とか、「おじいちゃんが手をひいて小さな私を水族館に連れて行ってくれたよね」とか、感謝の気持ちが自然にわいてきました。

今でも、「おじいちゃん、結婚したよ。おじいちゃん、子供が産まれたよ。おじいちゃんにも見せたかったなぁ・・」など、度々おじいちゃんに話しかけています。

今ではもう、私も実家を出てしまい両親は相変わらず仕事で不在の時が多いので誰も気づきませんが、おじいちゃんはきっと今でもこたつに座って大好きなサイダーを飲みながら実家で相撲を見ていると思います。

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