昨年10月、脳神経外科の世界的権威、エベン・アレクサンダー医師の「死後の世界は存在する」という発言が大論争を巻き起こしている。 実は、エベン・アレクサンダー医師は、各国の医学会議に招かれ、数々の賞を受賞、アメリカのベストドクターに選ばれた経歴を持つ。 これまで、死後の世界の存在を完全に否定してきた人物だった。
臨死体験に関しては、現在、懐疑的な声の方が多い。 だが、エベン医師は臨死体験はもちろん、「死後の世界はある」と強く主張。

もちろん彼も、最初は死後の世界など信じていなかった。 エベン医師は職業柄、臨死体験をしたという患者の話はよく聞いていたのだが、ずっと聞き流してきたという。
なぜエベン医師は、これまでの意見を180度変えることになったのか? 今回 我々は日本のメディアとして初めて、エベン医師の独占取材に成功!!

今から60年前の1953年に誕生したエベン。 父もまた、脳神経外科の医師だった。 そのため、エベンは幼い頃から、科学で証明できないものは信じなかった。
エベンは、医学・科学における分野の名門、デューク大学を卒業すると、アメリカやイギリスの大学病院で、臨床医として数々の脳外科手術を手がけた。 その後、世界でトップクラスと言われる、ハーバード・メディカル・スクールの脳神経外科に在籍。 200本を超える論文を執筆し、研究者としてもその名は知れ渡った。

そんなエベン医師が死後の世界を信じる事になったきっかけは、今から5年前、54歳の時だった。 細菌性髄膜炎で昏睡状態に陥り、以前の勤務先である総合病院の救急センターに搬送されたのだ。
細菌性髄膜炎とは、細菌が脳や脊髄を包む髄膜に感染し、脳を直接攻撃する、恐ろしい病気である。 しかも、エベン医師の脳は、最も悪性度が高いと言われる大腸菌に冒されていたのだ。 これは、成人では1千万人に1人という極めて稀な病気で、致死率は90%にも達する。 昏睡状態が長く続くと、覚醒しても重度の障害が残る可能性が高く、発症前と同じ状態に回復した症例は1例もないという。

エベンの容態を聞いた親族や友人は、病院を訪れ、入れ替わり立ち替わり、目を覚ますように祈りながら手を握った。 だが、6日が経っても、昏睡状態から目覚める兆しはなかった。
そして医師から、「12時間後までに回復の兆しが見えなければ、抗生剤の投与を打ち切りたいと思います。」と宣告された。 昏睡状態が1週間を超えた場合、回復の見込みはほとんどない、抗生剤投与の打ち切りは死を意味していた。
抗生剤打ち切りまで、後12時間。 病室では、エベンの最後を見届けようと、家族や友人達が寄り添い、声をかけ続けていた。

そして、医師から告げられたタイムリミットが訪れようとしたその時! エベン医師は目を覚ましたのだ!
さらに、後遺症も全くなかった、これは世界で初めてのケースだった!!

エベン医師には、どうしても確かめたい事があった。 そして退院後、入院中の自分の脳の状態を隅から隅まで徹底的に調べた。 すると、昏睡状態にあった7日間、脳の大部分は機能を停止していたことが分かったのだ!
そして、エベン医師はあらゆる可能性を消去した結果、死後の世界は存在すると結論づけたという。 エベン医師が体験した不思議な世界とは?彼は一体何を見たのだろうか?

これまでも、臨死体験のなかで、死後の世界を見たという人々の報告例は数えきれない。 しかし、このような事例に関して、脳の専門家達は脳の生み出す錯覚だと分析している。
自らの臨死体験から、死後の世界を確信するエベン医師。 だが、強硬な否定派だった彼が、なぜこれほどまでに死後の世界を強く信じるに至ったのか? 今回、死後の世界の正体と言われる様々な科学的推測をエベン医師にぶつけてみた。
『脳の錯覚説』
臨死体験の多くは、脳の錯覚として説明ができる、それが現在、多くの科学者のスタンスである。 脳は死の直前に、エンドルフィンという物質を放出する。 それは、死の痛みを和らげる効果があるのだが、大量に分泌されると、緩和を通り越して快楽を与える。 つまり、麻薬のような働きをし、幻覚を見るのと同じような状態になるというのだ。
だが、昏睡状態だったエベン医師の脳は大脳皮質が腫れ上り、機能していなかった。

大脳皮質とは、「言語」や「認識」など、より高度な機能を司る部位である。 ここが機能していないと脳内で起こった事を映像として認識することは不可能。 幻覚を見る事すら出来ないという。
エベン医師の脳と正常な脳を比べてみると、エベン医師の脳は表面のシワが少なくなっている事が分かる。 これは、大脳皮質が機能していない重要な証拠だ。 さらに、全体に膿みが広がっており、脳の大部分にダメージがおよんでいることがわかる。 エベン医師は、脳の中心部分以外はほとんど機能していなかったと分析できる。
そこで我々は、エベン医師の脳の画像データを借り、生理学研究所の柿木教授にも見てもらった。 すると、確かに大脳皮質は機能していない状態だという。 だが、柿木教授によると、幻覚を見るのは大脳皮質だけではなく、脳の中心部である脳幹でも幻覚を見る可能性があるという。

大脳皮質が言語や認識などを担うのに対し、脳幹はより原始的な機能を司る。 呼吸や体温の調節など、私たちが普段、無意識のうちに行っていることは、この脳幹の命令によるものなのだ。 そして、いないはずの人がぼんやり見えたりするような幻視などの症状は、脳幹によって引き起こされているという。
だが、エベン医師の臨死体験は、視覚的にも聴覚的にも非常に鮮明なものだったという。 そのため、原始的な脳幹では、複雑な幻覚を作り出すようなことは出来ないと、エベン医師は言う。
エベン医師は、自分が見た世界を覚えている限り、正確に記録していた。 我々は、このメモと証言を元に、エベン医師が臨死体験時に見た不思議な世界を忠実に再現することにした。

『エベン医師が見た死後の世界』
そこは闇でありながら視界が利く不思議な世界だった。 遠くから響いて来る深い音と振動。 そこにグロテスクな生き物達が吠え立ててくる!
上方の暗がりから現れたのは、美しい光だった。 その光の真ん中に隙間が開いたと思った瞬間、美しい世界が現れ、その上空を飛んでいた。 すると、見知らぬ美しい女性が現れ、エベン医師に帰るように促した。
その後、飛び続け、大きな雲に到着した。 さらに進むと、そこは暗闇だけどなんだか安心する場所だった。

その後、3つの世界を行ったり来たりしたという。 これ以上進めないと分かったエベン医師は降下し始め、病室でエベン医師のために祈る妻達5人の顔を見たという。 そこで「帰らなければ」と思い、蘇生したのだという。
エベン医師の臨死体験を再現した映像を柿木教授に見てもらうと・・・ もし本当に、これほど色彩豊かな映像を見たとするならば、脳幹で見た幻覚だとは考えにくいという。
しかし、別の見解を持つ専門家もいる。 脳動脈瘤手術の世界的権威である佐野公俊氏は、脳の再起動現象ではないかという。

『脳の再起動説』
佐野氏によれば、一時的に機能が停止していた脳が意識を回復する際、それまでの古い記憶が支離滅裂に放出されることがあるという。 それが臨死体験をしたと錯覚させているのではないかというのである。 これは睡眠時に見る夢によく似ているという。
夢は体は眠っているが脳は起きている状態、いわゆるレム睡眠時に見ると言われている。 その際、脳が記憶を整理し、映像化されたものが夢だと考えられているのだ。
つまり、エベン医師の脳は、意識を回復する直前、レム睡眠に近い状態だった。 そして、夢を見るのと同じような現象が起きたと考えられないだろうか?
しかし、エベン医師は臨死体験中に見た家族や友人達5人の姿が脳の再起動説では説明できないと主張する。 エベン医師が覚醒したのは、昏睡状態7日目の朝。 その時 病室にいたのは、スコット医師、妻・ホリー、次男・ボンド。 もしこの時まで、完全に意識がなかったとしたら、3人しか認識できないはず。

ところが、エベン医師は、妻の友人・シルビア、妻の妹・ペギー、妻・ホリー、次男・ボンド、スコット医師の5人がいたことを認識している。
実は、エベン医師が見たという5人が揃って病室にいたのは、昏睡状態になってから6日目のこと。 つまり、覚醒する12時間以上も前のことだったのだ。 だが、その時エベン医師は完全な昏睡状態であり、視覚はもちろん聴覚も働いていないことが確認されている。 5人を認識し、記憶する事は確実に不可能な状態だったのだ!
臨死体験を語る多くの人が、亡くなった親族や友人と出会い、言葉を交わす経験をしていたのだが、エベン医師が臨死体験中に出会ったのは、一度も会った事の無い、見知らぬ人物だった。 その女性は一体誰なのか? エベン医師は、そのことがずっと心に引っかかっていたという。
実は、エベン医師は養子だった。 生まれてすぐに、脳神経外科医であった現在の父に引き取られ、愛に包まれて育った。

幼い頃からその事実は聞かされていたのだが、自分が父親になった時、実の両親に会ってみたいと思うようになったという。
そして、今から13年前、擁護センターを通じて実の両親に対面を打診したのだ。 しかし、返ってきた答えは、会う事を拒否しているという残酷なものだった。
エベン医師はショックを受けたが、それから7年後、エベン医師は再び手紙を送った。 すると、2人はついに会う事を承諾。 こうしてエベンは、病に倒れる前年、53年ぶりに両親との対面を果たしたのだ。

エベンが誕生した当時、両親はまだ高校生だった。 まだ子供を育てる経済力は無く、周囲に説得された結果、泣く泣くエベンを手放したという。
2人はやがて結婚し、3人の子宝に恵まれた。 エベンにとっては実の兄弟だった。 だが、再開を果たす前に妹の一人、ベッツィが36歳の若さで他界。 そのショックで心身ともに疲労し、両親はエベンに会う勇気を持てる状態ではなかったのだ。 両親と再開した時、ベッツィの写真は見る事は出来なかったが、会ってみたかったと話したという。

そして、退院して4か月が経ったある日の事、一通の手紙が届いた。 そこには、一枚の写真が入っていた。 そこに写っていたのは・・エベン医師が臨死体験時に会った女性だったのだ!!
実は、エベンが回復したと聞き、今まで渡せなかった妹の写真を見せようと、実の家族が送ってくれたのだ。 そう、エベン医師が臨死体験中に出会った女性は・・・実の妹・ベッツィだったのだ!! エベン医師が昏睡状態に陥った時には、ベッツィの顔は知らなかった。 古い記憶から呼び起こされた幻覚ではなく、死者と合える場所・・・それは死後の世界でしかないと確信したという。

脳が起こした幻覚でも錯覚でもない、科学で説明ができない不思議な体験。 そして、亡き妹が自分をこの世に導いてくれたという大きな奇跡。 昨年、エベン医師は、一連の体験をまとめた一冊の本、「プルーフ・オブ・ヘブン 天国の証明」を出版した。 すると、全米で200万部を超えるヒットを記録。
現在 彼は世界各地を回り、自らの体験を語っている。 臨死体験の新しい見解として大きな注目を浴びているのだ。

エベン医師の心にはずっと大切にしている言葉がある。 それは、科学者ニコラ・テスラが臨死体験を含む未知の現象に対して残したこの言葉。
「科学が非物質的な現象の解明に挑んだならば、10年間で今までの人類の歴史全てを遥かに凌駕する進歩を遂げるだろう」
エベン医師はこう語る。
「私たち人類はテスラの言う10年間をスタートさせようとしているのです。」
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